東平安名岬にある大きな自然石をくり抜いた横穴式の墓(岩陰墓)。絶世の美女のマムヤが、この岬から身を投げたという伝説で知られています。
諸説あり、時代は不明ですが、民話が残されています。
保良村に住むマムヤは、機織りの上手なニフニリ(香草の名)の芳しい香りのする絶世の美女として伝えられています。
野城按司(按司とは琉球王国の称号および位階の一つ)は、マムヤを見染めて恋仲になりますが、按司には妻子がありました。
按司は、将来の事を思えばマムヤより糞尿(フスユスパイ)の臭いがしても妻のほうがいいと、マムヤを見捨てました。
按司に裏切られたマムヤは、岩穴に隠れて機織りに精をだし、上布を織り上げた後、東平安名崎の断崖から身を投げました。
悲嘆にくれた母親は、再びこの村には美人が生まれないようにと神に祈願したと伝えられています。